2013年1月31日木曜日

呪われたクラスに紛れ込んだ“死者”は誰? 「放課後ライトノベル」第83回は『Another』で死の連鎖を食

。 こちらはハードカバー版の表紙  小説は元々,活字だけで構成されているジャンルなのだから,イラストによって,かえって想像の余地を狭めるという考え方もある。だが,こうしてイラストが付くことによって,『Another』がより多くの読者に届いたことも事実である。また,可愛らしく描かれたキャラクターとのギャップも相まって,待ち受ける展開の凄惨さがより強く感じられるようにもなった。血生臭い学園ホラーと,いとうのいぢの可愛らしいイラストが組み合わさることによって,本作はこれまでとはまったく別の恐怖を幛烦訾筏皮い搿?br>,ugg アグ;  冒頭で紹介した京極夏彦の絵本もそうだが,優れた文章とイラストが見事にかみ合うと,互いが互いの魅力を引き出す相乗効果を発生させるのだ。ただ,イラストが描かれているのが表紙と口絵だけというのは,ちょっと残念。もっと,いろんな鳴ちゃんの姿を見たいという人は,いとうのいぢがキャラクターデザインを手がけた,TVアニメ版「Another」をぜひ見ていただきたい。原作にはない水着姿の鳴ちゃんが見られるし,原作で影の薄かったキャラにスポットライトが当てられていたりもするので,小説との違いに注目してみるとより楽しめるだろう。  ……しかし,これまで映像化が難しく,ugg ブーツ,さらに血生臭い内容の小説ばかりを手がけていた綾辻行人の作品が,このような可愛らしいパッケージングをされて売り出されるとは,ミステリー時代からのファンとしては,なかなか感慨深いものがあったりします。 ■三年三組じゃなくても分かる,綾辻行人作品 『どんどん橋、落ちた』(著者:綾辻行人/講談社文庫)  綾辻行人は,1987年に『十角館の殺人』でデビュー。新人賞を取ったというわけではないが,大胆不敵なトリックが推理小説界の注目を大いに集め,「新本格派」と呼ばれるミステリーの一大ムーブメントを巻き起こした。代表作は,デビュー作でもある,『十角館の殺人』から連なる本格ミステリー「館」シリーズ。今年初めにはシリーズ最新作の『奇面館の殺人』が刊行された。  また,これ以外にもスプラッター色の強い「殺人鬼」シリーズや,幻想的な要素を前面に押し出した「囁き」シリーズ,幻想的な要素とミステリー要素を融合させた傑作『霧越邸殺人事件』など,多くの人気作品がある。  そんな綾辻行人の作品の最大の特徴と言うべきなのが,毎回のように読者の予想を盛大に裏切る,大どんでん返しだ。決して嘘をつかない「フェアプレイ」を信条に,巧みな文章で読者の思考を誘導し,毎回大きな驚きを与えてくれる
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