ASUSTeK Computer(以下,ASUS)から2013年1月12日に発売となったスマートフォン「PadFone 2」のタッチ&トライイベントが1月18日に柧?六本木で開催された。報道関係者向けイベントが終わった後,夕方からはユーザー向けにも会場が開放されたのだが,平日,しかも1日限りのイベントで,実際に触れた人は少ないだろうということで,ドラゴンクエスト10 RMT,本稿ではPadFone 2をファーストインプレッション的にレポートしてみたいと思う。
なお,製品概要はでお伝えしているが,あらためてまとめておくと,PadFone 2は,4.7インチ液晶パネル搭載のスマートフォンでありながら,「PadFone 2 Station」とされる付属の“タブレット部”に装着することで,10.1インチ液晶搭載型タブレットとしても利用できるという,合体型の製品だ。ASUSは過去にもキーボード部を着脱できるタブレットなど,合体?分離モノを意欲的に市場投入してきているが,今回はスマートフォンをタブレットに合体できるというのがウリとなっている。
また,SIMロックフリーというのも,PadFone 2の大きな特徴といえる。安価なデータ専用SIMと組み合わせれば,スマートフォンとしてもタブレットとしても使える端末になってくれるという,なかなかに融通が利く存在なのである。
まずはPadFone 2本体から見ていこう。サイズは68.9(W)×3.3?9(D)×137(H)mmで,重量は約135g。冒頭で紹介したとおり,液晶パネルは4.7インチ仕様なのだが,狭額縁によって,できるだけコンパクトに仕上げてきた印象だ。加えて,角が丸みを帯びた,いわゆるラウンドフォルムを採用しているのもポイントで,4.7インチスマートフォンとしてはかなり持ちやすいほうと述べていいのではなかろうか。とくに縦画面でのホールド感は良好で,ゲームをプレイするのもGmailクライアントを操作するのもラクだった。
側面から見ると,本体を囲むバンパー部が,本体下部に向かって細くなるくさび形であることが分かる。ASUSのUltabook「ZENBOOK」に似た雰囲気といったところだ。見た目をスリムに見せる効果はもちろんのこと,握ってみると,本体背面部の膨らみとの段差がもたらす,持ちやすさへの貢献が大きいと感じた。
くさび形デザインに加えて,持ちやすさに貢献しているのが重心の位置だ。4インチ以上のスマートフォンだと,重心の位置によっては,テコの原理で実重量以上に重く感じてしまうものだが,PadFone 2で重心はほぼ中央にあるため,左手で右側面の電源/スリープボタンへ左手人差し指が届くように持ったところ,あまり重さを感じずに済んだ。
以上,持ちやすさには相当な配慮があると述べていいように思うが,これが実際に持ちやすいかどうかは,もちろん個人個人の手の大きさや持ち方によるだろう。スマートフォン用のゲームをプレイするとき,とくに持ちやすさは重要な要素となるので,購入前には,できる限り店頭でサンプルを手に取ってみることを勧めたい。
なお,ここで機能面を整理しておくと,本体正面には,120万画素のインカメラと受話部,解像度720×1280ドットの「Super IPS+」とされる液晶パネルに,タッチ式のバックキーとホームキー,メニューキーが用意される。
背面には1300万画素のアウトカメラと,LEDフラッシュ,スピーカーが用意される。ASUSは,1300万画素のアウトカメラを採用するスマートフォンは国内初だとしていた。なお,LEDフラッシュの反射材は「気持ち,ある」程度なので,フラッシュとしてよりはライトとして使うことが多くなるはずだ。
次に本体頂部だが,こちらに用意されるのはmicroSIMカードスロットと3.5mmミニピンのヘッドセット(ヘッドフォン)端子。本体底部には13ピンのドッキングポートが用意されている。PadFone 2 Stationとの接続に使われるドッキングポートはASUS独自の形状だが,USB Micro-B互換でもあるので,充電や,PCとの接続に関する心配は無用。ちなみにUSB Micro-B出力時は,モバイル機器向けHDMIといえるMHL(Mobile High-Definition Link)にも対応する。
では中身にいってみよう。
OSはAndroid 4.1.1(Jelly Bean)。通信方式はW-CDMA 900MHz&2100MHzに対応する(※LTE対応は謳われていない)。SoCはQualcommの「Snapdragon S4 Pro APQ8064」だ。28nmプロセス技術で製造され,Qualcomm独自の「Krait」コアを4基と,「Adreno 320」GPUを採用するSoC(System-on-a-Chip)である。動作クロックは1.5GHzで,メインメモリは容量2GBのLPDDR2。ストレージは内蔵64GBで,メモリーカードによる拡張には対応していない。
「Snapdragon S4」に統合される「Adreno 225」と比べて3倍の3D性能を持つとされるAdreno 320を搭載することで,その実力が気になるところだが,シリコンスタジオ製の「MOBILE GPUMARK」をダウンロードして起動したところ,「拡張ファイルがない」と言われ,ベンチマークを実行できなかった。この点はご了承のほどを。
なお,ここまで何度か名前が出てきている液晶パネルは,視野角が上下左右とも180度に近いレベル。加速度センサーやジャイロスコープを活用した,傾けての操作時も画面端が見えにくいというシーンは少ないだろう。また,rmt,550nt(550cd/m2)とされる輝度も高めで,太陽光下でも視認はある程度しやすそうだった。
気になるタッチパネルの反応は,連射速度測定アプリ「ぺしぺしIkina」でチェックしてみたところ,タップに即座に反応してくれるものの,24タッチあたりで入力を一瞬受け付けなくなるケースが確認された。その後も48タッチあたり,72タッチあたりで同様の現象が見られたので,仕様だと思われる。もっとも,1?24タッチまではスムーズに反応していたので,ゲームプレイにせよ通常操作にせよ,あまりクリティカルではないだろう。
なお,連射テストは,制限時間内に96?99回へ到達するペースで行っている。
バッテリー容量は2140mAh。長時間駆動前提といったバッテリー容量で,実際,カタログスペックだとデータ通信時の最大駆動時間は約13時間とされている。ゲームプレイをし続けると,当然のことながらそんなには持たないが,5?6時間程度は期待してもいいのではなかろうか。また,詳細は後述するが,Padfone 2 Stationにはさらに大容量のバッテリーが内蔵されているため,あまりバッテリー面の心配はしなくていいかもしれない。
ちなみにPadFone 2のバッテリー充電時間は公称約2.8時間。短めである。
カメラの品伽希ⅴΕ去幞椁碎vしていえば,なかなか良好だった。オートホワイトバランスの検出が少し遅いのが気になったくらいで,シャッターボタン押しっぱなしでの最大100枚の連射が可能な点や,標準で利用できる各種エフェクト,ISOの固定など,機能面も充実しているため,カメラを使用するゲームはもちろんのこと,それ以外で普通に撮影するときもストレスなく使っていけるだろう。
一方,インカメラの品伽蟻Kといったところで,(Android OS側に原因があるのではないかと推測しているが)オートホワイトバランス機能は貧弱だった。ただ,画素数は十分。機能も,アウトカメラ用に用意されたものの大半を利用できた。
PadFone 2 Stationは,263(W)×10.4(D)×180.8(H)mm,重量約514gで,ほぼA4サイズの,どこにでもある10.1インチタブレットといった趣のデバイスだ。ただし,冒頭で紹介したとおり,これはあくまでもPadFone 2の拡張ジャケットであり,支援メカのような存在。単体では皿か鏡くらいにしか使えない。
表から見ると大変地味なPadFone 2 Stationだが,その最大の特徴は,もちろんPadFone 2との接続機構にある。背面上部中央にはPadFone 2をスロットインさせるためのベイが設けられており,「ここに入れるのでございます」というのが一目で分かる。
では,さっそくPadFone 2とPadFone 2 Stationの合体プロセスを見てみたいと思うが,極めて簡単であり,スリープ状態になっていないPadFone 2をスロットイン型ベイに差し込むだけだ。すると約1秒で,PadFone 2 Station側にタブレット版のホーム画面が表示される。
タブレットモードだとホームアプリが切り替わるというのは面白い。横画面版のホーム画面をそのまま表示させようと思えば出きたはずなので,ここからは,「ドッキングした状態はあくまでもタブレットなのである」という,ASUSのこだわりを感じた。
タブレット版ホーム画面のデザインは標準的だったが,アウトカメラは少々独特な仕様になっていた。というのも,ドッキング直後は,550万画素の設定になるのだ。PadFone 2のスペックどおりに1300万画素で使いたい場合は,カメラアプリのユーザーインタフェース下部中央に用意されたアイコンをタップし,切り替える必要がある。
下がその例だが,タブレットモードでカメラアプリを起動した直後は,本体のアウトカメラから,550万画素分をクロップしているようだった。
また,試してみたところ,カメラを起動した状態のPadFone 2を差した場合は,カメラアプリの画面が維持され,PadFone 2 Station側の液晶パネルに表示された。どうやらPadFone 2標準アプリ(の多く)は起動したままでの表示切り替えに対応しているようだ。
一方,Google Playから導入したゲームを起動したまま差すと自動的に終了させられたものの,再起動すればもちろん問題なかった(※ゲームの進行はリセットされるが)。
ちなみに,分離したいときも,ただ引き出すだけだ。いちいち特殊なボタンを押したり,スリープさせたりといった作業は完全に不要。利便性は非常に高いといえるだろう。自宅の机上にPadFone 2 Stationを置いておいて,自宅ではタブレットとして使い,外出するときはさくっと取り外して本体だけ持っていくということを造作もなくできてしまうのは,ポイントが高い。
使い勝手に関して続けると,横画面時の本体上部に電源/スリープボタン,本体左側面にボリュームボタン,本体下部にUSB micro-B端子が用意される。また,ドッキングさせたときはPadFone 2本体側のインカメラが利用できなくなることから,PadFone 2 Station側に100万画素のインカメラが用意され,こちらを使うよう,自動的に切り替わる。タブレット化によって利用できなくなる基本機能はないわけである。
前段で後述するとした,PadFone 2 Station側のバッテリーは5000mAh。PadFone 2が取り付けられると,自動的に本体への給電を開始する仕様だ。巨大な外部バッテリー的なイメージをしておくといいだろう。10.1インチ液晶パネルの消費電力は相応に高いはずなので,タブレットとして長時間使うなら,これくらいは必要という見方もできると思われる。
残念なのは,このタッチセンサー搭載液晶パネルの解像度が1280×800ドットと,PadFone 2本体のそれとほとんど変わらない点だ。大きく表示されるのはよいのだが,PadFone 2本体の液晶にある高精細感は,PadFone 2 Stationの液晶パネルでは失われてしまう。
また,パネルはIPSで,PadFone 2本体とは目で見て分かるほど輝度や発色が異なるのも気になるが,IPSパネルなので視野角自体は良好。傾けての操作時にも,画面の破綻が気になることはないと述べていい。
最後に,PadFone 2でも行った,タッチパネルの反応速度チェックをPadFone 2 Stationでも実施したが,ほぼ,本体と同じ傾向だった。特段に処理が重くなっているといったことはないようだ。3Dゲームでの操作時にも,もたつきを感じることはなかった。解像度に大差ないのが,操作性の面ではプラスになっているのかもしれない。
ソーシャルゲームかカジュアルゲームが主流のスマートフォンではあるが,Google Playには,3Dグラフィックス性能を追求したタイトルが,多数登場してきている。なかにはタブレット専用のものもあったりするので,その両方をプレイしたいと思った場合,これまではスマートフォンとタブレットを別々に用意しなければならかったわけだが,PadFone 2の実勢価格は7万2000?8万円程度(※2013年1月19日現在)。1から両方揃えるよりは,(たいていの場合)安価に手に入る。プロセッサのスペックは,正直に述べて2013年1月時点のトップクラスなので,その点でも心配は無用だろう。
PadFone 2 Station側の解像度はもう少し欲しかったところではあるし,個人的にはmicroSDによるストレージ拡張ができたほうが,ファイルの移動がラクだったなあと思うが,気になる点はそれくらいだ。あとは,「SIMロックフリーなので,通信コストを安価に抑えられる」と見るか,「キャリアが販売していないので,3G対応のSIMを買うところから通信設定を自分でしなければならず面倒」と見るかではなかろうか。
……というわけで,ファーストインプレッションと言いつつ,けっこうがっつり書いてしまったが,店頭でチェックする機会があれば,まずは合体を試してみてほしいと思う。それで使い勝手に満足がいったら,するっと購入してしまってもいいのではなかろうか。「スマホとタブレットのどっちも使ってみたい」と考えている人なら,迷わずGOだと述べておきたい。
なお,製品概要はでお伝えしているが,あらためてまとめておくと,PadFone 2は,4.7インチ液晶パネル搭載のスマートフォンでありながら,「PadFone 2 Station」とされる付属の“タブレット部”に装着することで,10.1インチ液晶搭載型タブレットとしても利用できるという,合体型の製品だ。ASUSは過去にもキーボード部を着脱できるタブレットなど,合体?分離モノを意欲的に市場投入してきているが,今回はスマートフォンをタブレットに合体できるというのがウリとなっている。
また,SIMロックフリーというのも,PadFone 2の大きな特徴といえる。安価なデータ専用SIMと組み合わせれば,スマートフォンとしてもタブレットとしても使える端末になってくれるという,なかなかに融通が利く存在なのである。
まずはPadFone 2本体をチェック
かなりよくできた印象が漂う
まずはPadFone 2本体から見ていこう。サイズは68.9(W)×3.3?9(D)×137(H)mmで,重量は約135g。冒頭で紹介したとおり,液晶パネルは4.7インチ仕様なのだが,狭額縁によって,できるだけコンパクトに仕上げてきた印象だ。加えて,角が丸みを帯びた,いわゆるラウンドフォルムを採用しているのもポイントで,4.7インチスマートフォンとしてはかなり持ちやすいほうと述べていいのではなかろうか。とくに縦画面でのホールド感は良好で,ゲームをプレイするのもGmailクライアントを操作するのもラクだった。
側面から見ると,本体を囲むバンパー部が,本体下部に向かって細くなるくさび形であることが分かる。ASUSのUltabook「ZENBOOK」に似た雰囲気といったところだ。見た目をスリムに見せる効果はもちろんのこと,握ってみると,本体背面部の膨らみとの段差がもたらす,持ちやすさへの貢献が大きいと感じた。
以上,持ちやすさには相当な配慮があると述べていいように思うが,これが実際に持ちやすいかどうかは,もちろん個人個人の手の大きさや持ち方によるだろう。スマートフォン用のゲームをプレイするとき,とくに持ちやすさは重要な要素となるので,購入前には,できる限り店頭でサンプルを手に取ってみることを勧めたい。
背面には1300万画素のアウトカメラと,LEDフラッシュ,スピーカーが用意される。ASUSは,1300万画素のアウトカメラを採用するスマートフォンは国内初だとしていた。なお,LEDフラッシュの反射材は「気持ち,ある」程度なので,フラッシュとしてよりはライトとして使うことが多くなるはずだ。
次に本体頂部だが,こちらに用意されるのはmicroSIMカードスロットと3.5mmミニピンのヘッドセット(ヘッドフォン)端子。本体底部には13ピンのドッキングポートが用意されている。PadFone 2 Stationとの接続に使われるドッキングポートはASUS独自の形状だが,USB Micro-B互換でもあるので,充電や,PCとの接続に関する心配は無用。ちなみにUSB Micro-B出力時は,モバイル機器向けHDMIといえるMHL(Mobile High-Definition Link)にも対応する。
では中身にいってみよう。
OSはAndroid 4.1.1(Jelly Bean)。通信方式はW-CDMA 900MHz&2100MHzに対応する(※LTE対応は謳われていない)。SoCはQualcommの「Snapdragon S4 Pro APQ8064」だ。28nmプロセス技術で製造され,Qualcomm独自の「Krait」コアを4基と,「Adreno 320」GPUを採用するSoC(System-on-a-Chip)である。動作クロックは1.5GHzで,メインメモリは容量2GBのLPDDR2。ストレージは内蔵64GBで,メモリーカードによる拡張には対応していない。
MOBILE GPUMARKを実行したところ。タイトルに辿り着けなかった…… |
視野角は上下左右ともに良好。かなり傾けても画面の破綻はない |
なお,ここまで何度か名前が出てきている液晶パネルは,視野角が上下左右とも180度に近いレベル。加速度センサーやジャイロスコープを活用した,傾けての操作時も画面端が見えにくいというシーンは少ないだろう。また,rmt,550nt(550cd/m2)とされる輝度も高めで,太陽光下でも視認はある程度しやすそうだった。
気になるタッチパネルの反応は,連射速度測定アプリ「ぺしぺしIkina」でチェックしてみたところ,タップに即座に反応してくれるものの,24タッチあたりで入力を一瞬受け付けなくなるケースが確認された。その後も48タッチあたり,72タッチあたりで同様の現象が見られたので,仕様だと思われる。もっとも,1?24タッチまではスムーズに反応していたので,ゲームプレイにせよ通常操作にせよ,あまりクリティカルではないだろう。
なお,連射テストは,制限時間内に96?99回へ到達するペースで行っている。
ちなみにPadFone 2のバッテリー充電時間は公称約2.8時間。短めである。
カメラの品伽希ⅴΕ去幞椁碎vしていえば,なかなか良好だった。オートホワイトバランスの検出が少し遅いのが気になったくらいで,シャッターボタン押しっぱなしでの最大100枚の連射が可能な点や,標準で利用できる各種エフェクト,ISOの固定など,機能面も充実しているため,カメラを使用するゲームはもちろんのこと,それ以外で普通に撮影するときもストレスなく使っていけるだろう。
一方,インカメラの品伽蟻Kといったところで,(Android OS側に原因があるのではないかと推測しているが)オートホワイトバランス機能は貧弱だった。ただ,画素数は十分。機能も,アウトカメラ用に用意されたものの大半を利用できた。
PadFone 2 Stationは普通のタブレット感
ASUSの力で合体だ!!
では,さっそくPadFone 2とPadFone 2 Stationの合体プロセスを見てみたいと思うが,極めて簡単であり,スリープ状態になっていないPadFone 2をスロットイン型ベイに差し込むだけだ。すると約1秒で,PadFone 2 Station側にタブレット版のホーム画面が表示される。
タブレットモードだとホームアプリが切り替わるというのは面白い。横画面版のホーム画面をそのまま表示させようと思えば出きたはずなので,ここからは,「ドッキングした状態はあくまでもタブレットなのである」という,ASUSのこだわりを感じた。
下がその例だが,タブレットモードでカメラアプリを起動した直後は,本体のアウトカメラから,550万画素分をクロップしているようだった。
一方,Google Playから導入したゲームを起動したまま差すと自動的に終了させられたものの,再起動すればもちろん問題なかった(※ゲームの進行はリセットされるが)。
ちなみに,分離したいときも,ただ引き出すだけだ。いちいち特殊なボタンを押したり,スリープさせたりといった作業は完全に不要。利便性は非常に高いといえるだろう。自宅の机上にPadFone 2 Stationを置いておいて,自宅ではタブレットとして使い,外出するときはさくっと取り外して本体だけ持っていくということを造作もなくできてしまうのは,ポイントが高い。
前段で後述するとした,PadFone 2 Station側のバッテリーは5000mAh。PadFone 2が取り付けられると,自動的に本体への給電を開始する仕様だ。巨大な外部バッテリー的なイメージをしておくといいだろう。10.1インチ液晶パネルの消費電力は相応に高いはずなので,タブレットとして長時間使うなら,これくらいは必要という見方もできると思われる。
残念なのは,このタッチセンサー搭載液晶パネルの解像度が1280×800ドットと,PadFone 2本体のそれとほとんど変わらない点だ。大きく表示されるのはよいのだが,PadFone 2本体の液晶にある高精細感は,PadFone 2 Stationの液晶パネルでは失われてしまう。
また,パネルはIPSで,PadFone 2本体とは目で見て分かるほど輝度や発色が異なるのも気になるが,IPSパネルなので視野角自体は良好。傾けての操作時にも,画面の破綻が気になることはないと述べていい。
「スマホとタブレットを同時に入手できる」点を
魅力に感じられるならお買い得
今回はテストできなかったが,PadFone 2は,Bang & Olufsen ICEpowerとASUSの共同開発によるサウンド技術「SonicMaster」に対応。ゲームや音楽,ビデオなどに向けて適切なサウンド設定を行えるという機能「AudioWizard」も利用できる |
こちらは一部の人向け情報。ただし,今回触れたのはサンプルなので,最終製品と微妙に異なる可能性はある |
PadFone 2 Station側の解像度はもう少し欲しかったところではあるし,個人的にはmicroSDによるストレージ拡張ができたほうが,ファイルの移動がラクだったなあと思うが,気になる点はそれくらいだ。あとは,「SIMロックフリーなので,通信コストを安価に抑えられる」と見るか,「キャリアが販売していないので,3G対応のSIMを買うところから通信設定を自分でしなければならず面倒」と見るかではなかろうか。
……というわけで,ファーストインプレッションと言いつつ,けっこうがっつり書いてしまったが,店頭でチェックする機会があれば,まずは合体を試してみてほしいと思う。それで使い勝手に満足がいったら,するっと購入してしまってもいいのではなかろうか。「スマホとタブレットのどっちも使ってみたい」と考えている人なら,迷わずGOだと述べておきたい。
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